著者より

経済は「需要」と「供給」で構成される貨幣経済です。資本は、社会資本と民間資本に分けられます。社会資本は民主主義の進捗とともに大きくなりますが、民間資本を否定した社会主義は、社会資本が既得権益化して経済は破綻しました。

統制経済(社会主義)は、既得権益が暴走し経済の活力とモラルを失わせ、既得権益層と非既得権益層の経済格差から生まれる社会不安は、規制や監視、そして力で押さえ込まれます。統制経済(社会主義)は、民主主義と対立するものであることは、ベルリンの壁の崩壊が証明しました。

現在の世界が混乱している原因は、アメリカ社会が軍需産業を中心とした公需の経済に傾注し、既得権益が暴走する統制経済社会となり、彼らの言う資本主義と民主主義は偽りだからです。

統制経済である「公需」と、自由経済を基調とする「民需」という2つの経済の存在を認め、そのバランスを政治に託すという、新しい資本主義の論理が必要だと考えます。原理資本主義はこの混合経済における資本主義経済を論じたものです。

新マルクス経済論

  1. 第1章   原理資本主義
  2. 第2章   時代が加速している21世紀
  3. 第3章   ベルリンの壁の崩壊から学ぶ経済のあり方
  4. 第4章   日本経済を考える
  5. 第5章   日本経済の迷走の原因は「企業の再生」にある
  6. 第6章   新日本列島改造論
  7. 第7章   担保主義に代わる金融システムの提言
  8. 第8章   経済の元凶である退職金と年金制度
  9. 第9章   政権交代の主役は国民である
  10. 第10章  永田町に競争主義の導入を
  11. 第11章  政策提言
  12. 第12章  CDS債が核のボタンに匹敵するという意味
  13. 著者からのメッセージ

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