著者より
経済は「需要」と「供給」で構成される貨幣経済です。資本は、社会資本と民間資本に分けられます。社会資本は民主主義の進捗とともに大きくなりますが、民間資本を否定した社会主義は、社会資本が既得権益化して経済は破綻しました。
統制経済(社会主義)は、既得権益が暴走し経済の活力とモラルを失わせ、既得権益層と非既得権益層の経済格差から生まれる社会不安は、規制や監視、そして力で押さえ込まれます。統制経済(社会主義)は、民主主義と対立するものであることは、ベルリンの壁の崩壊が証明しました。
現在の世界が混乱している原因は、アメリカ社会が軍需産業を中心とした公需の経済に傾注し、既得権益が暴走する統制経済社会となり、彼らの言う資本主義と民主主義は偽りだからです。
統制経済である「公需」と、自由経済を基調とする「民需」という2つの経済の存在を認め、そのバランスを政治に託すという、新しい資本主義の論理が必要だと考えます。原理資本主義はこの混合経済における資本主義経済を論じたものです。