原理資本主義(2005/10/10)

経済は資本が寡占化していく過程で成長し、その産業の寡占が終わると、新しい資本の寡占が始まります。寡占が成長していく過程に規制や認可などで、統制経済が強まりますが、新しい資本の寡占が生まれるとき、そこは自由経済が必要です。経済の需要と供給のバランスは、資本の寡占化とその解体を交互に起こして技術も発達してきました。経済は、自由経済と統制経済を繰り返すことで成長するのです。

また、統制経済で生まれる利権は、市場経済の自由を奪っていきますが、その利権をリセットするのが民主主義です。民主主義は、統制経済と自由経済のバランスを担う役目を持ちます。そして、資本主義の成長とともに、民主主義も成長するのです。高度に成長した資本主義と民主主義は、社会資本による経済の「公需」と民間資本の経済である「民需」が両輪となって、その国の経済を牽引していきます。

「公需」の割合が高い社会は、いわゆる社会主義経済であり、「統制経済」の側面が強く、中央集権的な国家システムを構成します。また、民需の割合が高い社会は自由経済で、福祉や年金という社会保障制度も自己責任の割合の強い市場経済の社会となります。

この、統制経済と自由経済、そして、公需と民需のバランスが政治であり、それを支えるのが民主主義なのです。貨幣経済である限り、経済は資本主義が基本であり、その資本主義を支えるのが民主主義なのです。逆説的にいえば、民主主義でない社会では、資本主義は成立しないのです。

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