本システムは、墜落」に対処するのではなく「滑落」に対処するべきとの考えを基本としています。従って、安全帯とロープの間に張力がかかっている状態であれば墜落に至らないというものです。
ロープと安全帯はプルージックロープで結ばれ、プルージックロープは、プルージック結びによりロープと把持されます。(ロープ上、つまり上下の移動はプルージック結びを移動させます。)
「ビレイループ式安全帯」は、ロープと把持されたプルージックロープの常に張力を保ちながら、かつ作業性を損なわないで作業がすることが可能です。
本システムの構造は、とてもシンプルで低コストで実現できます。
①3の部分が「ビレイループ」でここに安全環カラビナを利用してプルージックロープを連結する。
②5はプルージック
③ 4の安全環カラビナとプルージックとの張力は常に保つことで、滑落時の初期制動が可能となる。
④ 3のビレイループ上を4の安全環カラビナが移動することで、作業者の前面が空いて作業性が確保される。
6のロープは実際には屋根上に置かれていて作業を邪魔しない。
⑤のプルージック結びは手の届く範囲にあり、上下移動の際にはプルージックを握りながら移動する。