事故の真相を解く鍵は、生存者の手記とコックピット内のボイスレコーダーにある。


123便は墜落したのではなく不時着した


(1) 墜落ではなく不時着だった
1985年8月の日航機123便墜落事故の真実は、墜落ではなく不時着したと考える方が合理的だ。

なぜなら、航空機事故で、離陸時や着陸時の不時着による事故での生存者はいるが、墜落した状況で生存者がいた事例はないからだ。

日航機123便は、山腹を駆け上がるように着陸する胴体着陸を試みて、切望的な状況で多数の生存者が出た。(4人だけが救出)


(2) 斜面を利用しての胴体着陸だとする根拠
墜落直前に、「あたまあげろ」「パワー。パワー」と叫びながら録音は終わっています。

123便は墜落直前にエンジンを全開にして機首を上げていたのでしょう。斜面と機体が平行になるように。つまり、山の斜面を駆け上がるように胴体着陸を試みていたのです。

墜落した状況は、



1 図1のAの地点で胴体の底が接触。
2 Bの地点で胴体の後方部分が接触し、尾根をU字に削り
3 C(写真2)の地点に右翼を下に墜落。
4 右エンジンの爆発で胴体が折れて、
5 写真3の方向に胴体後方から斜面をずり上がり
6 機首部分は、写真1の方向に斜面を上にずり上がっていった。

おそらくBの地点で胴体が尾根と接触し、機体が右に傾きそのまま写真2に機体の腹から衝突したと考えられます。

衝突で機長が「駄目だ」と言ったのは、それまで保っていた水平が、Bの地点接触で、機首が少し下がり右翼が下がったからだと思います。

結果的には、右翼を下にして写真2の地点に墜落し、右エンジンが爆発し胴体が分離し、胴体後方部は尾翼側を上にして斜面写真3の方向にずり上がり、機首は写真1の方向に斜面をずり上がったと考えるべきです。


(3) 事故報告書の墜落時の状況では生存者は出ない

−18時56分23秒−
機体後部と右主翼が三国山の北北西1.4キロメートルの稜線 (標高1,530メートル・通称「一本から松」の地点。全体図Aの地点) にある数本の樹木と接触、第4エンジンが機体から脱落。機体は反動で浮上し、大きく機首を下げ右側に傾く。

23秒の衝撃音の直前には、機長の「もー、だめだ」という悲痛な叫び声が記録されている

−18時56分26秒−
右主翼が「一本から松」から西北西約520メートルの稜線(標高約1,610メートル・通称「U字溝」の地点。全体図Bの地点)をえぐり、垂直尾翼・水平尾翼が機体から脱落。

−18時56分28秒−
機体後部が離脱。

−18時56分30秒−
「U字溝」から更に北西約570メートルにある稜線に、右主翼と機首を下に向けほぼ倒立するような形で激突。機体はそのまま前のめりにひっくり返り裏返しになるような形で墜落した(全体図Cの地点)。

*この墜落状況で生存者がいたとは考えられない。


(4)ボイスレコーダーとの照合

大月市上空を旋回して、5分間で高度6800mから高度フィートから4100mに降下した123便は、46分9秒の『羽田にコンタクトしますか?』の交信あたりから、123便の進路は、突如として北西方へ進路を変更する。

進路変更した経緯は、ボイスレコーダーではわからないのだが、46分33秒に機長は、「これはだめかもわからんね」と発言している。

スコーク77を発信して以降、123便は自衛隊機の管理下にあり、機体が制御できない123便の横田基地への着陸も、羽田への帰還も、誘導している自衛隊機の指示であったと推測する。

46分33秒の「これはだめかもわからんね」の発言の真意は、自衛隊機から、秩父山中の山腹への不時着を指示されていたと考える。

水平尾翼が九の字に反り返った123便は、機首が上がる傾向にあり、これを利用すれなば、失速させ高度を下げて不時着直前にエンジン全開にすれば機体が斜面をずり上がるという作戦である。

123便は機首を北北西に変えて、さらに高度を下げていく。

18時47分00秒 (STW) 高度はだいぶおりてます。高度2700m

落合由美さんの証言で、窓に富士山が見えたという証言がありますが、この時に富士山よりも低く飛んでいたことの証明でしょう。
18時47分39秒 (CAP) おい山だぞ (F/E) はいどうぞ
18時47分41秒 (CAP) ターンライト
18時47分43秒 (CAP) 山だ (COP) はい 18時47分44秒 (CAP) コントロールとれみぎ
18時47分45秒 ライトターン
18時47分52秒 (COP) ライトターンですね? 18時47分53秒 (CAP) 山にぶつかるぞ (COP) はい
18時47分55秒 (CAP) ライトターン

この時に123便は不時着すう斜面を探しながらダッチロールしていたと思われます。そして、最初の不時着へのトライと中止。

18時47分58秒 [警報音 48分26秒まで鳴動継続]
18時49分59秒 (CAP) マックパワー 不時着中止
18時48分00秒 (COP) マックパワー
18時48分02秒 (F/E) がんばれー
18時48分03秒 (CAP) あーふたりでやらなくていい

客室高度警報音 又は 離陸警報音というのは、対地接近警報装置の初期段階ではないだろうか。機長は、山腹への胴体着陸にトライしたが、瞬時に中止してエンジンの出力を上げて再浮上した。機内では、緊急着陸がアナウンスされて乗員、乗客は衝撃体制をとっている。

18時48分04秒
18時48分05秒 (CAP) レフトターンだ
18時48分06秒
18時48分07秒
18時48分08秒 (CAP) レフトターン (COP) はい
18時48分10秒 (CAP) レフトターン
18時48分11秒 (STW) こんどは予告しない着陸する・・・ 
         18時48分12秒 (CAP) レフトターン
18時48分16秒 (CAP) パワーちょっとしぼって
18時48分19秒 (CAP) あーみぎみぎ
18時48分20秒    あったま下げろ
18時48分35秒 (CAP) あったま下げろ

そして、機長は2回目のど山腹への胴体着陸を決意する。

18時48分37秒 (CAP) よし
18時48分 40秒 (CAP) やまいくぞ (COP) はい

しかし、再度再浮上。このときに123便は激しくダッチロールしたと思われます。
18時48分51秒 (COP) ふかしましょうか
18時48分52秒 (CAP) パワーパワー
18時48分54秒 (CAP) ハー (荒い呼吸音)
18時48分55秒     ハー
18時48分56秒     ハー
18時48分57秒     ハー
18時48分58秒     ハー
18時48分59秒 (CAP) パワー
18時49分00秒 (CAP) ハー (荒い呼吸音) 18時49分01秒     ハー
18時49分02秒    ハー
18時49分03秒    ハー

航空機関士が再浮上を提案。機長が同意して高度3000まで浮上するも、機首が上がりすぎたためにストール(失速)

18時49分11秒 (F/E) ふかしましょう
18時49分12秒     ふかしましょう
18時49分13秒 (CAP) ライトターン
18時49分39秒 (CAP) あーだめだ・・・
18時49分40秒
18時49分41秒 (CAP) ストール
18時49分42秒 (CAP) マックパワー マックパワー
18時49分43秒      マックパワー
18時49分44秒
18時49分45秒 (CAP) ストール
18時49分46秒 [失速警報音 1秒間] (CAP) はいこうどおちた

このあと、機首が上げ下げするフゴイド運動が出るが18時53分にフラップを出して機体を安定させた。

このあと、機首が上げ下げするフゴイド運動が出るが18時53分にフラップを出して機体を安定させた。この混乱の中で、現在位置を見失い、位置を確認。

18時54分55秒 (F/E) はい了解
18時54分56秒 (F/E) 熊谷から25
18時54分57秒     マイルウエスト
18時54分58秒    だそうです

そして、再度、胴体着陸を試みる。

18時55分01秒 (CAP) フラップおりるね?
18時55分03秒 (COP) はいフラップ
18時55分15秒 (CAP) あたま上げろ (COP)なっております
18時55分27秒 (CAP) あたま上げろ
18時55分42秒 (COP) パワー
18時55分43秒 (CAP) フラップとめな
18時55分45秒 (? ) あーっ
18時55分47秒 (CAP) パワー  (CAP) フラップ
18時55分48秒 みんなでくっついちゃだめだ(手動操作)
18時55分49秒 (COP) フラップアップフラップアップ
18時55分50秒 フラップアップフラップアップ
18時55分51秒 (CAP) フラップアップ (COP) はい
18時55分56秒 (CAP) パワー
18時55分57秒 (CAP) パワー
18時55分58秒 (CAP) フラップ
18時55分59秒 (F/E) あげてます
18時56分04秒 (CAP) あたま上げろ
18時56分05秒
18時56分06秒
18時56分07秒 (CAP) あたま上げろ
18時56分08秒
18時56分09秒
18時56分10秒 (CAP) パワー
18時56分11秒
18時56分12秒 【火災警報音 1秒間】
18時56分13秒
18時56分14秒 【GPWS=地上接近警報】 (GPWS) SINK RATE
18時56分15秒
18時56分16秒 (GPWS) WHOOPWHOOP
18時56分17秒 (GPWS) PULL UP
18時56分18秒 (GPWS) WHOOPWHOOP
18時56分19秒 (GPWS) PULL UP
18時56分20秒 (GPWS) WHOOPWHOOP 18時56分21秒 (GPWS) PULL UP (CAP) ・・・
18時56分22秒 (GPWS) WHOOPWHOOP
18時56分23秒 (GPWS) PULL UP 【衝撃音】胴体下部で尾根をU字に削る
18時56分24秒 (GPWS) WHOOPWHOOP
18時56分25秒 (GPWS) PULL UP
18時56分26秒         【衝撃音】墜落