参議院の役割を地方議会へ |
- 日時: 2002/12/05
- 名前: hashimoto
- 本来二院制は、民主主義の台頭で直接選挙で選ばれる議会に対して、権力側が抑制するために制度化されたものだ。現に、戦前の、日本帝国議会では、イギリスに倣い貴族院があった。しかし、民主主義が進歩した国では、主権者は国民であり、直接選挙で選ばれた国会議員で構成する、議会に対する抑制機能としての二院制が求められる。
この二院制は、アメリカでは、上院は各州の代表2人ずつの合計100人で構成されていて中選挙区での選出となっていて、これに対して下院は、人口割の435の小選挙区から選ばれている。また、フランスでは、上院は間接選挙で、下院は直接選挙で選ばれていている。
アメリカのように、中選挙区と小選挙区の違いで各院に特色を出すのか、または、フランスでは、直接選挙と間接選挙で特色をだすのかという違いが明確なのに、日本の二院制は、衆議院の優位性は確立されていて、参議院は、とってつけたような「調査会」ぐらいしかその特色はなく、その存在は実に虚しい。
敗者復活選挙としての来夏の参議院選挙は、参議院が単に衆議院選挙落選組みの受け皿であることを証明するものであり、今こそ、参議院不用論を展開するべきである。心ある政治家は、権力の均衡という民主主義の基本に立ち返り、二院制のあり方について議論するべきだ。
私は、かねてから、参議院の役割を、47の各都道府県各地方議会に委譲することを提案している。地方の声を国政の中心から求めることは、政治家の視野を狭くする。現行の参院議員の構成議員を地方議会の議員に委ねることで、地域ごとの世論として衆議院を抑制することができる。そして、47の各都道府県が、国政の法案の賛否を論ずることは世論の形成につながる。参議院の議論の場は、地方議会に委託し、その採決はインターネットで永田町と結ぶことができる時代なのである。
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