2005/01/22(土)
安倍晋三を公務員職権濫用で刑事告訴した
告 発 状
平成17年1月22日
[ 告発人 ]
氏名 橋本 昌雅(以下甲とする)
住所
電話
[ 被告発人 ]
氏 名 安倍晋三 (以下乙とする)
住 所 千代田区永田町2-2-1衆議院第一議員会館602号
電 話 03-3508-7172
一 告発の趣旨
乙は、2001年1月29日に放送する前の特定のテレビ番組に対して「公正・中立的な放送をしてほしい」と当時のNHKの放送総局長であった松尾武氏と国会対策担当の野島直樹氏に、乙本人が衆議院会館で直接に要望していたことが、2004年12月に朝日新聞の報道で明らかになった。
乙はこの新聞報道に対して、テレビメディアを通じて「国会議員が報道機関に公正・中立を求めることは当然」との主張を繰り返した。しかし、朝日新聞が提議した問題は、放送前の特定の番組に被告が干渉した事実を言っているのであり、干渉の正当性を問うているのではない。
テレビ等での被告の発言は、放送前の特定の番組にたいして国会議員が干渉する行為を公然の事実とするものであり、これは、放送法第3条を否定する行為であり、かつ、同条による違法行為に対して国民が告発する権利を奪う行為である。
現職の国会議員である乙の行為は、刑法第193条の「(公務員が)権利の行使を妨害したときは、2年以下の懲役又は禁錮を処する」とする公務員職権濫用罪にあたるのは明白である。よって乙を刑事告発する。
ニ 告発した経緯と事実関係
1 乙が放送法第3条に違反し放送前の番組に干渉したのは、2001年1月30日にNHKが放送した「問われる戦時性暴力」という番組である。
2 2001年1月29日、NHKの総放送局長であった松尾武氏と国会対策担当の野島直樹氏は衆議院会館に赴き乙と面会し当該番組の内容の説明をした。
3 乙は、この説明を受けたあと松尾武氏と野島直樹氏に対して、公正中立に放送をするようにという内容の発言をした。
4 同日、NHKに戻った松尾武氏と野島直樹氏は「局長試写」を行い、試写後、(1)民衆法廷に批判的立場の専門家のインタビュー部分を増やす。(2)「日本兵による強姦や慰安婦制度は『人道に対する罪』にあたり、天皇に責任がある」とした民衆法廷の結論部分などをカットし、さらに翌日の放送当日夕には中国人元慰安婦の証言などのカットを指示し、結果番組は40分の短縮版として放送された。
5 2から4の事実はマスメディアを通じて乙は事実として認めているが、乙が放送前の特定の番組に対して「公正・中立」を求めたことと、放送内容が変更されたことに関係があるのは明らかであり、これは放送法第3条を犯したことを証明している。
6 この事実関係は2004年12月以降の新聞報道で明らかになったが、乙はこの報道を受けて「特定の番組に干渉する行為は国会議員として当然」と主張し、放送法第3条を否定する発言を、マスメディアを通して再三繰り返し主張した。
7 乙の主張は、法治国家を否定する行為であるとともに、今後このような問題が起きたときに、国民が放送法第3条によって第三者を告発する権利を奪うものである。
8 従って乙の主張する行為は、刑法第193条の「(公務員が)権利の行使を妨害したときは、2年以下の懲役又は禁錮を処する」とする公務員職権濫用罪にあたるので刑事告発をした。
三 立証方法
1 朝日新聞のNHK番組改変問題に関する報道記事
2 2004年12月以降、乙のテレビや新聞等の報道に対しての公式発言。