前のページへ > 記事閲覧
社会資本と民間資本の区別
日時: 2005/10/04 17:45
名前: hashimoto

 原理資本主義では、社会資本と民間資本は明確に区別されます。水、電気、ガスなどのライフラインや、鉄道、電波、道路などの情報・交通などのインフラを社会資本と定義し、それ以外の民間資本と定義します。その上で、それぞれに資本の所有者は、その資本での利潤を求めます。

 その意味では、JRなどの民営化は間違っていると思います。JRの設備などの固定資本は国民のものであり、国民一人一人に株主としての権利を与えるべきなのです。その上で、経営を民間企業に委託して、その利潤を国民一人一人が享受する社会であるべきでしょう。

 これは、電波についても同じで、テレビ電波は受け取る権利は、少ない設備投資で国民が享受することができますが、電波を発信する権利は、国民一人一人に平等にはありません。これは、放送するチャンネル数が限られているということと、ニュースキャスターやタレントという芸能関係に人々など、限定した人々にしかその権利は与えられません。電波という社会資本は発信する権利は国民には平等ではないのです。

 現実として、電波を発信する側、つまり供給側が小さいのですから、その価値が高くなり、ニュースキャスターやプロスポーツ選手などの電波を発信する側と、受け取る側の人間の経済格差は極端になっています。

 本来、資本主義では資本を投下して収益をあげるのですが、電波を利用して収益をあげる人々は、電波という社会資本と無償で利用しているのです。そして、電波を発信するという権利が国民に平等にないとすれば、それは不当であると言えるです。

 社会資本で収益をあげるのならば、社会資本の所有者に使用料を支払うべきでしょう。当然、電波を発信する権利に対する使用料は、社会資本の所有者である国民の一人一人に還元されなくてはいけません。