劣化ウラン燃焼事故レポート

米軍再編公表の延期と三井化学の岩国工場爆破の因果関係


劣化ウランの燃焼事故は、1991年の湾岸戦争時に、クウェートの米軍キャンプ・ ドーハでの燃焼事故があります。以下はそのレポートです。


1991年7月11日午前10時20分。第11歩兵部隊が駐留していた区画にあった弾薬庫より出火。軍の消防部隊により消火活動が行われたが、火の回りが早く部隊は消化を断念。その後、同部隊長により、その区画を放棄する決定がなされた。

この決定により火災はさらに拡大し、他の区画に貯蔵されていた武器や弾薬などに引火し幾度に渡る爆発を誘引する結果となった。爆破によって発生した煙は数百メートルにも上昇した後、東南東の風に乗りクウェートシティに向かった。同日深夜になってようやく事態を収拾することができたが、しかし米軍は劣化ウラン弾を含むおよそ6t半にも及ぶ弾薬が消失したことを確認。キャンプの北部は火災と爆発によりほぼ壊滅し102台の装甲車や武器などが使用不能になるまでに焼失した。

弾薬、砲弾等の廃棄物処理部隊の責任者は焼失した劣化ウラン弾の危険性について、警告を行ったとしているが、これが十分に兵士までは行き届かなかった。そのため、回収に当たった兵士は放射線コントロール部隊が到着するまでの一週間もの間、作業に際しマスクや防護服を着用することなく回収作業を行った。これにより600人の兵士が劣化ウラン弾に直接的に被爆したとされている。
「クウェートは劣化ウラン弾にどう取り組んでいるか」から引用


2月22日の、三井化学(株)岩国大竹工場で発生したプラント爆発事故後、25日午後に予定していた在日米軍再編計画見直しの中間報告となる共同文書の公表を、アメリカ側は見送りました。劣化ウランの燃焼事故レポート

この爆発は、周囲に強烈な爆風をだしていて、垂直方向のベクトルに噴煙を上げる様子は、ネットでは、核爆発ではないかと書き込まれました。そして、この工場は核燃料物質使用施設でもあり、劣化ウランが保管されていました。

サンプル画像


アメリカは、岩国大竹工場の爆発映像をみて、クウェートの米軍キャンプ・ ドーハでの燃焼事故を思い出したのでしょう。在日米軍再編計画で、米軍岩国基地に、沖縄から1500人前後を移転・常駐させることや、米軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機や、普天間飛行場の空中給油機の移駐も計画されていたのですが、この事故をみて、米軍岩国基地を、極東の重要拠点とすることに不安が生じたとしてもおかしくありません。

米国は、湾岸戦争やキャンプ・ ドーハでの燃焼事故で、劣化ウランの健康被害で、現地の人々だけでなく、自国の兵士が苦しんできるのを知っています。その劣化ウランが日本各地に無造作に置かれている状況を知ってどんな顔をしたのでしょうか。

実際に劣化ウランが燃焼していれば、岩国の米軍は増強ではなく撤退であり、日本各地の民間工場で劣化ウランを保有しているとなると、テロの格好のターゲットとなるのです

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劣化ウランと見られる放射性廃棄物保管先一覧(ドラム缶1000本以上を記載)

茨城県 三菱マテリアル(株)那珂エネルギー開発研究所 4075本(ドラム缶)
茨城県 (株)ジェー・オー・シー東海事業所 8235本(ドラム缶)
茨城県 (株)日立製作所エネルギー 環境システム研究所 1063本(ドラム缶)
大阪府 三井化学(株)大阪工場 1889本(ドラム缶)
埼玉県 三菱マテリアル(株)大宮総合整備センター 40106本(ドラム缶)
千葉県 住友化学(株)千葉工場袖ヶ浦 2132本(ドラム缶)
山口 (株)三井化学(株)岩国大竹工場 3379本(ドラム缶)
宮崎県 旭化成(株)延岡支社 8030本(ドラム缶)