日本の原子力発電所は、ウラン精鉱から六フッ化ウランへの転換、とウラン濃縮と核燃料棒の製造、そして原子力発電という一貫した施設であることがわかった。そして、福島第一原発では、3号機と4号機がウラン濃縮施設であり、1,2号機、5.6号機が原子力発電の施設であったと思われる。
3,4号機がウラン濃縮施設であると考えると、冷却電源を喪失した水素爆発を起こした1,2号機と違い、3号機の爆発が超臨界爆発であることも推測できるし、4号機がウラン濃縮施設であることを隠蔽するために、ミサイルで爆破されたことも説明できるか。
1,2号機 水素爆発
3号機 超臨界爆発
4号機 ミサイルによる破壊
福島原発3号機までの超臨界爆発までの経緯は下記のようだったと推察できる。
①濃縮ウランの作業中であった3号機と停止中の4号機はメルトダウンの心配はないと判断、燃料プールにあるのも、ガス拡散筒のカスケードであるために、水位低下による温度上昇の心配はないと判断し、事故対策を2号機と3号機に集中させていた。
②14日10時2分の茨城県沖M6.2の余震で、3号機の冷却炉に入っていた拡散筒内で即発臨界が起きる
③拡散筒の即発臨界でカスケードの温度が上昇し、原子炉内で水素が発生
④11時水素爆発。この衝撃で、拡散筒同士が衝突しガンバレル型の核爆発がおきたか、もしくは、カスケードの中央に集まっていたプルトニウムが、水素爆発でインプロージョン型の爆縮がおきて核爆発を起こした。
26年前のチェルノブイリ原子力発電所の事故も、原子力発電中の事故ではなく、ウラン濃縮の作業が事故の真相であろう。
チェルノブイリ原子力発電所の4号炉は、黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉(RBMK)で、中性子の減速には黒鉛を使い、軽水を沸騰させて発電機を回すシステムであるが、同時に、軽水を冷却材として使うシステムであったとされる。
チェルノブイリ4号炉は、濃縮ウラン製造の専用炉となっていていて拡散筒に圧力をかけた際に発生する熱を冷却するための冷却炉として使用されていた。
ウラン濃縮に使われるガス拡散筒は原子炉内で、圧力を上げ下げを繰り返してウランを濃縮する。圧力を上げる際に温度が急上昇し、それを冷却装置で冷やす。これを何百回と繰り返す。
発電用の原子炉は、急激な温度上昇にたいしては非常用炉心冷却装置が働いてしまうので、この装置を解除して行う。
4号炉の原子炉で、ウラン濃縮を行っていたと仮定すると、爆発までの経緯は下記のようになる。
①4号炉の原子炉には、ガス拡散筒が集まったカスケードが設置されて、外部ポンプによって筒内の圧力の上げ下げが行われていた。
②爆発事故の23秒前に最初の強い地震動があり、次いで9~10秒前に発生した地震が起きている
③そして、爆発事故の23秒前に拡散筒内で即発臨界が発生。
④臨界量に集まったウラン235は核分裂を起こして炉内の温度が急上昇する。
⑤そして、9~10秒前に発生した地震動で、拡散筒同士が衝突しガンバレル型の核爆発がおきた。